高専の理数系科目は非常に難しいです。そのため欠点をたくさんとってしまい、留年の危機にさらされることも高専生の場合よくあります。私には妹がいるのですが、妹は高専にいながら理数系の科目は得意ではなく、それがコンプレックスとなっていました。今回は、そんな妹と話す中で僕が見つけた、高専で理数系科目の単位取得に苦労している人に対するアドバイスを3つに分けて紹介しています。単純に「数学や物理が得意になりたい!!」という方には適さないものとなっておりますのでご注意ください。一緒に勉強する友達を作る。特に成績がいい友達を作る。まずこれが先決です。大前提として留年に近づく学生さんは一人で勉強することが苦手なことが多いです。そのため友達を作り一緒に勉強するなど、勉強しやすい環境を作りましょう。しかし、人によっては友達を作ることが苦手な人もいるでしょう。あるいはもともと親しい友人が一緒に勉強をしてくれないこともあるかもしれません。そんなあなたに魔法の言葉を教えます。それは「課題教えて」です。 経験上、これを言うことで大抵の人は喜んでくれます。特に、成績が特にいい人は人に勉強を教えることが、自分の勉強になることを理解しているため、喜んで教えてくれるはずです。しっかり質問し、そして最後にお礼を言ってください。人は基本的に頼られると喜ぶので、このようにして友達を作りましょう。 ここで意外にも大切になってくるのは、学校の先生を頼らないことです。先生はあくまで皆に勉学を網羅的に、完璧に”マスター”してほしいと願っています。そのため高度で知識を教えてくれる先生がほとんどです。もちろんそれは理想なのですが、この記事をここまで読んでいるあなたは恐らく理数系の科目に対して強い苦手意識を持っているはずです。そのような状態で勉学をマスターしようとすることは順序を間違えているといえます。(もちろんこれを考慮してお話してくださる素晴らしい教員の方もいらっしゃいますが、そのような方の下で指導受けた方は普通この記事にたどり着きません)。成績がいい友人を作る、あるいは、学校の先生ではなく、勉強を親身に教えてくれる人を見つける、これが非常に重要になります。テスト範囲(学ばなくてはならない分野)を大きく3~5個にまとめる理数系の科目が苦手な人にありがちな例が学校から与えられたテキストを必死に解き続け、その問題数の多さに絶望するという現象です。この現象を解消するためにも下の2つの問題を考えてみてください。(1) 傾きが2、切片が1である直線のグラフをx-y平面に図示せよ(2) (0,1)と(2,5)を通る直線のグラフをx-y平面に図示せよこれはどちらも同じ直線を示しています。しかしこれを同じ問題だ、と解釈する人もいれば全く別の問題だ、と解釈する人もでしょう。この認識の差異によって必要勉強量に差が生まれてしまうのです。見た目が違うが本質的には同じ問題を見抜くスキルは勉強をコンパクトにするためにとても必要です。ではこの差を埋めるためにはどうすればいいのでしょうか。それが「分野を3~5個に分ける」ということです。大体のテスト範囲は多かれ少なかれ大体4個前後に区分が落ち着きます。つまり多くの問題を解く必要はなくこの4個前後の内容を理解してさえいればテストは点を取れるのです。しかし多くの人はこれに気づかないままテストを迎えてしまいます。その結果テスト勉強に必要以上に時間をかけてしまい、勉強にムラが出来てしまいます。そしてテストの結果が極端、場合によっては全滅してしまうのです。それを回避するためにまず自分の習った分野を大きく3~5個に分けてみてください。そうすることで勉強する量を絞ることができます。しかし「分野分け」はその分野をしっかり理解していないとできません。そこでPart 1で作った頭のいい友達の出番です。思い切って聞いてみましょう。その友達は必ず答えてくれます。さらにその分野分けした内容をよく理解できる問題を聞いてみましょう。おそらくそこはテストでそのまんま出ます。あとはその3~5個の分野の基本問題2、3問ずつを対策するだけで高得点とは言わずともそれなりの点は取れるはずです。答えを見ることは敗北ではないテスト勉強の際、わからない問題に出会ってしまった。皆さんはこんな時どうしていますか?わかるまで必死に考える、問題文にヒントはないかと問題文を読み込む、様々なアプローチをしていると思います。これを今日から禁止してください。ちょっと悩んでわからない問題はさっさと答えを見るのです。これを言うと大体の学生は首を横に振り、こう言います。「何か負けた気がする。」「ズルしてる気分になる。」そこで私はこう聞きます。「答え見て理解できる?」というと答えを確認し始め一言「わかりません。」そうなのです。答えを見ても始めは理解すらできないのです。なのに多くの学生は問題に苦しむ。そして長い時間をかけた後、答えを見て理解できずさらに苦しむ。これこそ本当の敗北なのではないでしょうか。誰しも最初から全てを理解しているわけではありません。見たことない問題はわからないのです。そして多くの問題に挑戦する中で、答えがわかるようになり、そして問題がわかるようになるのです。答えを見ることは悪いことではありません。むしろテスト勉強中は積極的に見て勉強時間を短縮していきましょう。そして誰かに勉強を教えてもらう時は「ここの答えを教えて」と聞いた方が遥かに効率的です。最後にいかがだったでしょうか。今回は留年ギリギリで戦っている方々へ向けての勉強法を紹介させていただきました。日々の勉強の助けになれば幸いです。あくまでこれは勉強法の一例です。勉強には様々な分野が存在しそれぞれに対し、そして各個人に対し適した勉強法というものが存在します。ここに書いた勉強法だけでなく様々な勉強法を試すことで自分に合った勉強法を見つけ、自分だけの勉強法を確立してほしいと思います。